DeskMeet X300 の組立についてメモしておく。ネット上では DeskMini と比較して組立の難易度が高いとの記事が多いがどの程度だろうか。そのあたりもふまえて記録しておく。
組み立てての感想
DeskMeet X300 および必要機器を組み立て終えたので、さきに感想を書いておく。比較対象がRAIJINTEK Metis と DeskMini X300 しかないが…
Metis(+Mini ITX マザー)に比べると、DeskMeet X300 のほうが断然作業がしやすい。
DeskMeet が Metis よりはるかに小さいにもかかわらずである。DeskMini X300 と比べても特に難易度が高いとは感じなかった。
ただし、次のような条件のもとでである。
- グラフィックカードを利用しない
- 空冷
作業時に感じたこと
メモリ追加作業のとき、メモリスロット周りにケーブルが通る関係上ちょっとだけ狭い感じがした。(が、Metis に比べると全然作業がしやすい)。
ATX 電源を簡単に外すことができることも、作業がはかどる要因である。
SATA コネクタが標準のものであり、一般的な SATA ケーブルが利用可能なのはありがたい。
PCIE カード増設が容易であった。LAN カード程度であればネジを利用する必要もなくしっかりと固定される。
外の金属のケースには LED などはついていなくて、マザーボードと結線していないため完全に取り外すことができる。これは作業のしやすさに貢献している。
その他感想
付属電源はエアフローが標準のものと比べて違うらしいので交換が難しいらしいのは残念。ただうるさくはないし、容量も十分であると思う。GPU 使わんし。
SSD 用の NVMe スロットが 1 つであるのは残念。
LAN の口は 2 ポートほしい。PCIE スロットはストレージ増設用に利用したい。
ケース+マザー+ATX 電源で 2 万円半ばの価格はコスパがいいと思う。
過去に Mini-ITX ケースを扱ったことがある人はもちろんのこと、上記の条件のもとであれば初心者でも楽に組めるであろう。
ハードウェア構成
ここ参照のこと。
DeskMeet 開封
付属品
- 本体(箱とマザーボード)
- 電源 (500W)、取り付けが必要
- 電源ケーブル
- SATA ケーブル x 2
- ネジ類一式
内部電源ケーブル
ネット上ではこの電源の内部ケーブルが短かく組みにくいとのことであったが、Metis+ATX 電源と比較してそんなに狭い・短いとは感じない。
組立
おおむね DeskMeet のマニュアルの順番のとおりに組み込んだ。
- DeskMeet の開梱(梱包材取り出し、電源取り出し、CPU クーラー用バックプレート取り外し)
- CPU の取り付け
- CPU クーラー取り付け(グリス添付、クーラー取り付け、ファンケーブル接続)
- メモリの取り付け(2 枚、64GB 分)
- 電源コネクタ接続 (ATX12V(8pin)、ATXPWR(24pin))
- SATA ケーブル接続 (2 本)
- NVMe SSD 取り付け
- 電源取り付け
- SATA SSD 取り付け
- LAN カードの取り付け
Dual Rank のメモリを 4 枚取り付けると、メモリ動作周波数が 2666MHz に制限されるとの記載がマニュアルにあるので、とりあえず 2 枚にしている。→ この後メモリ 4 枚構成にした。
BIOS 確認・アップデート・設定
起動画面
起動直後、以下のメッセージが表示された。
New CPU installed, fTPM/PSP NV corrupted or fTPM/PSP NV structure changed.
Press Y to reset fTPM, if you have BitLocker or encryption enabled,
the system will not boot without a recorery key
Press N to keep previous fTPM record and continue system boot, fTPM will NOT
enable in new CPU, you can swap back to the old CPU to recover TPM related
keys and data.
「Y」を入力。
BIOS バージョン
BIOS バージョンは P1.40 で現時点 (2023/9/17) で最新版であった。
各種設定
35W 制限。OC Tweaker → System Configuration AM4 → 35W
Secure Boot および TPM、Audio の無効化
MemTest86(V10.6 Free)
まず最初に64GB 分を MemTest86 のデフォルト設定で実行、8 時間 40 分程度で完走。つづいて残りのメモリに差し替えて、一周だけ実行。特に問題なし。
さらに、4 枚でどうだろうかと全部の DIMM をさし MemTest86 を実行してみる。一周 (2 時間 40 分程度かかっている)走らせてみたが特に問題なさそう。
ところで、マニュアルには Dual Rank のメモリを 4 枚さすと 2666MHz での動作になると書いてあるのだけれども、3200MHz で動作してるっぽい。BIOS ではなにもいじっていないのでいろんなところが Auto 設定になっていると思われるが、ほかのところが遅くなっているのだろうか? 疑問は残るが動作している間は調査はしない。
起動確認
その辺に転がっている USB メモリに Proxmox 7.1 の ISO イメージをいれ起動確認した。
特に問題なく Proxmox のインストーラが起動し、二台の SSD やネットワークカードなど問題なく認識している。起動ログもエラーらしきものはなかった。
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